ReproFF2モニターアンケート結果
ReproFF2を用いたフィーダーレス培養の使用目的
ReproFF2によるフィーダーレス培養の主な使用目的をお使いのお客様に伺いました。
フィーダーレス培養では培養系へのフィーダー細胞の混入を避けることが出来るため、従来のオンフィーダー培養では難しかった研究にも適しております。
- フィーダー細胞由来の成分を混入させずにRNA/DNA抽出を行うため
- 再生医療のため
- フィーダー細胞による分化誘導の阻害効果を除去するため
- ウイルス感染させるため
ReproFF2の培養実績一覧
ReproFF2を用いた、お客様によるヒトES/iPS細胞の培養実績を紹介いたします。
ReproFF2は数多くの施設における様々なヒトES/iPS細胞株において優れた使用実績を挙げております。
ヒトES細胞でのReproFF2ご使用実績 | |||
---|---|---|---|
御施設名 | ヒトES細胞株 | 培養ディッシュのコーティング | 培養の成否 |
京都大学 再生医科学研究所付属 幹細胞医学研究センター |
KhES-1 | Laminin-5 | ◯ |
国立国際医療研究センター研究所 疾患制御研究部 |
KhES-3 | Matrigel | ◯ |
東京大学医科学研究所 ステムセルバンク |
KhES-3 | Matrigel | ◯ |
慶應大学医学部生理学教室 | H9 | Matrigel | ◯ |
ヒトiPS細胞でのReproFF2ご使用実績 | ||||
---|---|---|---|---|
御施設名 | ヒトiPS 細胞株 |
細胞株 樹立方法 |
培養ディッシュのコーティング | 培養の成否 |
熊本大学 発生医学研究所 |
201B7 | HDF/ レトロウイルス |
Matrigel | ◯ |
国立国際医療研究センター研究所 疾患制御研究部 |
SeV-iPS | HUVEC/ センダイウイルス |
Matrigel | フィーダー細胞のような細胞も増えた |
理化学研究所 発生・再生科学 総合研究センター |
独自樹立株1 | – | CellStart | ◯ |
独自樹立株2 | – | Laminin-5 | ◯ (CellStart使用時はフィーダー細胞のような細胞も増えた) |
|
独自樹立株3 | – | Laminin-5 | ◯(細胞の接着は悪いが、オンフィーダーで未分化維持が困難だった細胞でも未分化維持ができた) (CellStart使用時はフィーダー細胞のような細胞も増えた) |
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東京大学 医科学研究所 ステムセルバンク |
TkDA 3-4 | HDF/ レトロウイルス4種 |
Matrigel | ◯ |
慶應大学医学部 生理学教室 |
201B7 | HDF/ レトロウイルス4種 |
Matrigel | ◯ |
お客様のご感想
熊本大学 発生医学研究所 幹細胞部門 多能性幹細胞分野 白木伸明先生
細胞株:201B7株
フィーダーがいらないという点、培地交換が隔日でいいという点は非常に有用に感じました。
細胞の凍結・解凍も可能で、分化実験ではReproStem/MEFで培養したものと、ReproFF2/Matrigelで培養したものの間で、内胚葉分化については差はありませんでした。
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 網膜再生医療チーム
細胞株:自社樹立の数種類のiPS細胞
オンフィーダー培養で未分化維持の難しかった株でも未分化維持が可能な株がありました。
オンフィーダーからの切り替え時は細胞の状態が悪くなりましたが、数継代後には状態は安定しました。
継代時のコロニーの大きさなど気をつける部分もありましたが、操作自体は簡単でした。
東京大学 医科学研究所 ステムセルバンク
細胞株:KhES-3、TkDA3-4(由来細胞HDF、レトロウイルスによる遺伝子導入)
オンフィーダー培養からReproFF2を用いたフィーダーレス培養への切り替えに、少し試行錯誤しましたが培養することができました。
慶應義塾大学 医学部 生理学教室
御使用の細胞株:H9、201B7等
どの細胞株でもオンフィーダー培養からReproFF2を用いたフィーダーレス培養に簡単に移行することができました。
独立行政法人国立国際医療研究所 疾患制御研究室
細胞株:KhES3、SeV-iPS(由来細胞:HUVEC、作製方法:センダイウイルスによる4因子の導入)
オンフィーダー培養からReproFF2を用いてフィーダーレス培養を開始した結果、KhES3細胞では問題なく培養することができました。
SeV-iPS細胞ではコロニーの周りに分化したような細胞が増えてしまったが、コロニー自体はきれいなコロニーを形成しており、免疫染色の結果コロニー自体はOct3/4陽性でした。