従来の手法では困難であった高度な遺伝子編集サービスを提供します

CRISPR/Cas9技術基本特許の商用ライセンスを受けています

・GenAhead Bio社で培われた遺伝子編集技術により高度な遺伝子編集が可能
・独自技術の次世代CRISPR/Cas9(SNIPER)により、成功率が飛躍的に増加
・ご希望の遺伝子改変情報等をお伝えいただくだけで、お客様での特別な作業は不要
・CRISPR/Cas9技術基本特許(UC Berkeley特許)の商用ライセンスを取得



1)SNIPERの優位性


SNIPERとは、Specification of Newly Integrated Position and Exclusion of Random-integrationの略称であり、GenAhead Bio社の独自技術です。 本技術を用いることで、正しくノックインされた細胞を簡便に検出することができ、各試験条件でのゲノム編集効率の評価が可能になります。GenAhead Bio社での条件検討の経験をもとに、ゲノム編集を実現する上で重要なパラメータを決定します。ゲノム編集条件の最適化はこの重要パラメータを中心に、実際のお客様の細胞を用いて実施します。実施した6-12条件の中から、最も適切なゲノム編集条件を特定し、次の変異細胞の単離ステップに進みます。その結果、コストや不要な作業が削減され、従来のCRISPR/Cas9の手法だけでは困難であった高度な遺伝子編集サービスを提供することが可能となります。



 

2)ライセンス取得状況


リプロセルと協業をしているGenAhead Bio社は、ERS Genomics社が管理するCRISPR/Cas9ゲノム編集技術基本特許のライセンスを取得しています。ERS Genomics社は画期的な遺伝子編集技術の共同発明者であるEmmanuelle Charpentier博士のCRISPR/Cas9技術基本特許(UC Berkeley特許)の商用ライセンスを有しています。(詳細はこちら)



3)SNIPER使用実績



遺伝子編集実施実績
難易度の高いノックイン「SNP置換」「マーカー標識」を中心に多数の実績を有しています。細胞種としては、iPS細胞での実施が2/3を占めており、その他の接着系および浮遊系がん細胞での経験も有しています。
「SNP置換」は疾患モデル細胞の作製を目的として、「マーカー標識」は分化細胞を標識することを目的として主に使用されています。

4)SNIPERを用いた細胞作製例


実例1.SNPなどの特定の変異をホモおよびヘテロにてノックインした細胞を提供

<<疾患モデルに合わせたホモ変異、ヘテロ変異の細胞を作り分けたい方>>


疾患モデル研究においては、ホモ変異かヘテロ変異かで表現型が異なる場合が有り、それらの要望に合わせて細胞を入手する必要があります。
従来の編集効率だけでは両アレルのノックイン修飾体はまれにしか単離されてきませんでしたが、独自のSNIPER技術により、両鎖とも修飾できるレベルまで遺伝子編集条件を最適化することで、ホモ変異株、ヘテロ変異株を作り分けて容易に取得できます。


目的:56 bp欠損変異モデル(ホモ変異、ヘテロ変異)の作製
細胞:ヒトiPS細胞
ノックインドナー:Δ56 bp ドナー

遺伝子編集後に得られたiPS細胞のクローンを解析した結果、低分子量のみとなるHomo、遅れて溶出されるヘテロ2本鎖も検出されるHeteroでのノックイン細胞ならびにノックアウト細胞と複数種類のiPS細胞クローンが高頻度に取得されてきました。


実例2.類似した遺伝子を区別して、要望の遺伝子だけに変異が入った細胞を提供

<<対象の遺伝子をピンポイントで編集したい方>>


遺伝子編集を計画する際に、遺伝子編集の標的配列と相同性の高い配列が存在すると、希望の細胞の取得が困難となります。しかしながら、我々は、Nickaseを効果的に用いることで特異性を高めて対処します。Nickaseでは遺伝子編集効率は低下しますが、パラメータが多いため、念入りに最適化を実施します。加えて、gRNA, ドナーDNAのデザインも綿密に行い、正確に作り分けることが難しかった細胞を手に入れることができます。


目的:HLA-AとHLA-Bを区別して遺伝子編集された細胞作製
細胞:HCT-116
コピーナンバーの定量:トランスフェクションしたバルク培養からゲノムDNAを回収しqPCRで定量


HLA-Aの配列に特異的なgRNAを用いることで、HLA-Bの配列は維持したまま、HLA-Aのみの配列を破壊することができました(左図)。 HLA-AおよびHLA-Bに共通な配列に対するgRNAを用いることで、HLA-A、HLA-Bのどちらの配列も破壊することができました(右図)。

実例3.一度に複数の遺伝子を編集された細胞集団を提供

<<細胞の継代数を増やさずに複数の遺伝子を編集したい方>>


複数の遺伝子を編集するためには、一般的には複数回の遺伝子編集作業が必要となり、iPS細胞においては、細胞の継代数が増える原因となってしまいます。我々は、異なる切断活性を有するgRNAを併用し、それらの編集効率を最適化することで、一度に複数の遺伝子にIndelの入った細胞集団を取得いたします。累積編集率に応じ細胞の単離も行い、それらの細胞の提供も可能です。



目的:5種類の遺伝子を同時に編集した細胞の作製
細胞:HCT-116
コピーナンバーの定量:トランスフェクションしたバルク培養からゲノムDNAを回収しqPCRで定量

5種類のgRNAを同時にトランスフェクションし、5個の遺伝子に同時にindelを導入できました。iPS細胞で実施することで、継代数を増やすことなく、複数の遺伝子をノックアウトした細胞を単離できる可能性があります。


実例4.Long Donor DNAを用いて高度に遺伝子編集された細胞を提供

<<一般的な手法では困難な難易度の高い遺伝子編集をご要望の方>>


一般的に使用されるssDNAだけでなく、long donor DNAを用いることで、より高い編集効率や広範囲にわたる変異の導入、cisで変異の導入等のご要望にお応えいたします。これにより、従来の遺伝子編集効率では作製が困難であったノックイン細胞を手に入れることができます。




実例5.比較的な大きな機能的遺伝子断片が挿入された細胞の提供

<<挿入サイズによって遺伝子編集をあきらめていた方>>


外来遺伝子や抗生物質耐性遺伝子などの機能的遺伝子断片を挿入する際は、通例2 kbpを超えると挿入率が低下してきます。しかしながら、我々は、大きな遺伝子断片の挿入率を独自技術であるSNIPERで評価することで、編集条件の最適化を実施いたします。本技術による編集効率の最適化の結果、より大きなサイズ(5-7 kbp)の遺伝子断片が挿入された細胞の取得実績があります。


実例6.iPS細胞からの分化過程を容易に追跡できる細胞を提供

<< iPS細胞を用いた分化誘導試験を計画されている方>>


iPS細胞を用いた研究では、目的の細胞への分化誘導条件の検討や分化を促進する化合物のスクリーニングが頻繁に実施されています(1)。このような試験には、特定の細胞に分化するとGFPを発現する細胞が利用されてきました。我々も、分化細胞に特異的な分化マーカーのC末端に蛍光タンパク質を挿入したiPS細胞を作製した実績があり、分化過程の追跡に最適な細胞の提供が可能です。

(1)Fluorescent Reporters in Human Pluripotent Stem Cells: Contributions to Cardiac Differentiation and Their Applications in Cardiac Disease and Toxicity. Den Hartogh SC et al. Stem Cells. (2016)




5)疾患モデルiPS細胞への応用方法


AD

ゲノム編集技術を使用することで、健常人由来のiPS細胞の特定の遺伝子に特定の変異(一塩基置換等)を導入することができます。


AD

疾患患者由来のiPS細胞の遺伝子変異をゲノム編集技術で修復することで、患者由来iPS細胞と遺伝的背景が同一なiPS細胞を手に入れることができます。


6)iPS細胞を用いた疾患モデル研究におけるCRISPR/Cas9使用の報告例

                        
対象疾患
対象遺伝子
文献
デュシェンヌ型
筋ジストロフィー
Dystrophin Methods Mol Biol. 2018;1828:191-217. doi: 10.1007/978-1-4939-8651-4_12
DMPK Stem Cell Reports. 2015 Jan 13;4(1):143-54. doi: 10.1016/j.stemcr.2014.10.013
1型筋強直性
ジストロフィー
Dystrophin Nucleic Acids Res. 2018 Sep 19;46(16):8275-8298. doi: 10.1093/nar/gky548
小児急性 B リンパ芽球性白血病ETV6-RUNX1 Dev Cell. 2018 Feb 5;44(3):362-377.e7. doi: 10.1016/j.devcel.2017.12.005
ブラウ症候群 NOD2 J Allergy Clin Immunol. 2018 Jan;141(1):339-349.e11. doi: 10.1016/j.jaci.2017.04.013
QT延長症候群CALM2 Hum Mol Genet. 2017 May 1;26(9):1670-1677. doi: 10.1093/hmg/ddx073
自閉症
スペクトラム症
CHD8 Mol Autism. 2017 Mar 20;8:11. doi: 10.1186/s13229-017-0124-1
β-サラセミアHBB J Biol Chem. 2016 Aug 5;291(32):16576-85. doi: 10.1074/jbc.M116.719237
慢性肉芽腫 CYBB Exp Hematol. 2015 Oct;43(10):838-848.e3. doi: 10.1016/j.exphem.2015.06.002
ICF症候群 DNMT3B Int J Mol Sci. 2013 Sep 30;14(10):19774-81. doi: 10.3390/ijms141019774


7)サービス一覧


品番
製品名
応用例
希望小売価格
RCGB001 Gene editing service SNP
(一塩基置換細胞作製)

・疾患関連SNPの置換
・遺伝的背景の等しいコントロール細胞の作製





お問い合わせ下さい
RCGB002 Gene editing service KI
(ノックイン細胞作製)
・分化マーカーとしての蛍光蛋白質の導入
・ご要望の遺伝子を導入
RCGB003 Gene editing service KO
(ノックアウト細胞作製)
・非相同性末端結合(NHEJ)による破壊
・ストップコドンの挿入
・エキソン等の除去

※上記サービスメニューは参考となります。お客様のご要望に応じて、最適な編集設計と試験スキームを都度ご提案いたします。

 

8)SNIPER開発者


薬学博士

周郷 司(すごう つかさ)

 

  【略歴】
東京大学 薬学部卒
東京大学 医科学研究所

武田薬品工業株式会社にて、GPCR研究、核酸医薬研究、ゲノム編集研究に従事 (25年)。その間、Alnylam Pharmaceuticals 客員研究員を経て、株式会社GenAhead Bio CEO

<研究実績>
オーファンGPCRのリガンドとして、新規ホルモンの発見 (urotensin II, urotensin II related peptide, lysoPS) 1
免疫細胞、骨格筋、心筋への核酸のデリバリー方法の開発 2
効率的なゲノム編集のためにSNIPER法を開発 3, 4

9)参考


  1. Another ligand fishing for G protein-coupled receptor 14 –Discovery of urotensin II-related peptide in the rat brain. Sugo T., and Mori M. Peptides 29, 809-12. (2008) etc.
  2. Development of antibody-siRNA conjugate targeted to cardiac and skeletal muscles. Sugo T. et al.. J. Control. Release 237, 1-13. (2016)
  3. CRISPRの登場以降、前職での多数の実績を元に、スピンアウトベンチャーとして、広く全国の大手製薬会社、大学にサービスを展開中。
  4. 特に長鎖のノックイン(KI)ドナーでは、残留ドナーがゲノム編集の検出を妨害したり、ゲノムの意図した位置以外に挿入されることは避けられないため、ゲノム編集操作後、SNIPER法により正確な挿入/ランダム挿入の程度をモニターし、早期に、正しいKIが多く、非特異的KIが少ない条件で改変処理された細胞群からのクローン単離に移ります。ゲノム編集作業は、長期にわたる複雑な作業なため、この様なごく早期にGo/No Go判定を行うことが、プロジェクトの運営上(費用面、時間管理面)有用です。