プレ更年期とは？30代から始まる男性更年期のサインとテストステロンの重要性

最終更新日: 2025年11月14日

30代の不調は歳のせい？「プレ更年期」世代が知っておくべきこと

「なんだか疲れが抜けない」「やる気が出ない日が続いている」「昔ほど仕事に集中できない」。

もしあなたが30代後半に差し掛かり、このように漠然とした心身の不調を感じているとしたら、それは単なる「歳のせい」ではないかもしれません。多くの人が「更年期」といえば、女性特有の現象だと考えがちです。しかし、女性が閉経前の不安定な時期を「プレ更年期」と呼ぶように、男性の身体にも30代から徐々に変化が起こり始めています。

この変化の鍵を握るのが、男性の活力を支える重要なホルモン、テストステロンです。本コラムでは、30代から始まる男性更年期の可能性と、テストステロンの重要性について解説します。

1. 知っておきたい「プレ更年期」の定義と身体の変化

「プレ更年期」とは、医学用語ではありませんが、一般的に更年期（一般的には45歳頃から55歳頃）の少し手前、30代後半から40代前半にかけて、更年期に似た心身の不調を感じ始める時期を指す言葉として使われています。

特に女性の場合、閉経に向けて女性ホルモンであるエストロゲンが緩やかに低下することで、月経周期の乱れや自律神経の不調が現れることがあります。

男性の場合、女性のように急激な閉経はありませんが、実は男性のテストステロン分泌量も、20代をピークに徐々に低下していきます。このテストステロンの緩やかな低下や、ストレスなどによる急激な低下が、30代のプレ更年期世代にもさまざまな不調をもたらす原因となり得るのです。

2.30代から注意！男性更年期（LOH症候群）とテストステロンの役割

男性の心身の不調が、テストステロンの低下によって日常生活に支障をきたすほどになった状態を「男性更年期障害」と呼び、医学的には「LOH症候群（加齢男性性腺機能低下症候群）」として知られています。

テストステロンの重要な役割

テストステロンは、単に性的な機能に関わるだけでなく、男性が健康的かつ活動的に生きるために多岐にわたる役割を果たしています。

・活 力/意欲の維持：やる気や集中力、挑戦する意欲の源となる。

・精神の安定：気分の落ち込みやイライラを防ぎ、精神を安定させる。

・身体の構成：筋肉や骨格の形成を促し、体脂肪の蓄積を抑える。

・睡眠の質：自律神経のバランスを整え、質の高い睡眠をサポートする。

30代のテストステロン低下の可能性

テストステロンは、年齢とともに緩やかに減少するのが一般的ですが、その低下スピードには大きな個人差があります。特に多忙な30代は、仕事や家庭でのストレス、不規則な生活、睡眠不足などが重なることで、ホルモン分泌をコントロールする自律神経のバランスが崩れやすくなります。

その結果、年齢に関わらずテストステロンが急激に低下し、男性更年期のような症状が30代から現れる可能性もあるのです。

3. 男性更年期の代表的なサイン：30代でも当てはまる不調とは？

男性更年期の症状は多岐にわたりますが、30代でテストステロン低下を疑うべき代表的なサインをいくつかご紹介します。「30代だから大丈夫」と決めつけず、自身の状態を客観的にチェックしてみましょう。

身体的なサイン

・朝の目覚めが悪く、強い疲労感が残る。

・以前より疲れが取れにくくなった、または全身がだるい。

・筋力が落ちた、お腹周りに脂肪がつきやすくなった。

・動悸や大量の発汗、ほてりを感じることがある。

精神・心理的なサイン

・些細なことでイライラしたり、怒りっぽくなったりする。

・集中力が続かず、仕事でミスが増えた。

・気分が落ち込みやすく、不安を感じることが増えた。

性的なサイン

・性欲が以前より低下した。

これらのサインが複数当てはまり、日常生活に影響が出ている場合は、テストステロンをはじめとしたご自身のホルモン状態を確認してみることをおすすめします。

4. テストステロン値をチェックする意義と生活習慣の見直し

自分の現在のテストステロン値を知ることは、30代からのより良い体調管理への大きな一歩となります。ご自身の数値が一般的な基準値と比べてどうなのかを把握することで、体調不良の原因がホルモンバランスにあるのかどうかを知る手がかりを得ることができます。

30代からできる対策

テストステロンは生活習慣の影響を強く受けます。30代からの生活習慣の見直しが、今後の活力に大きく影響します。

1. 質の高い睡眠の確保：ホルモンは主に睡眠中に分泌されます。最低6〜7時間の睡眠を確保しましょう。
2. 適度な運動：特に筋力トレーニングはテストステロンの分泌を促すことが知られています。
3. バランスの取れた食事：タンパク質、亜鉛、ビタミンDなど、ホルモン合成に必要な栄養素を意識して摂取しましょう。
4. ストレス管理：趣味やリラックスできる時間を作り、心身の緊張を和らげることが重要です。

 男性更年期に関するQ&A

Q. プレ更年期はいつから始まりますか？

A. 「プレ更年期」という言葉は、医学的に厳密に定義されているわけではありませんが、一般的には、女性の更年期が始まる前（45歳頃）にあたる30代後半から40代前半の時期を指します。男性についても、テストステロンの低下が30代から始まる可能性があるため、この時期から体調の変化に注意が必要です。

Q. テストステロンが低下する原因は何ですか？

A. 主な原因は加齢による自然な減少ですが、30代以降では特に精神的・肉体的な強いストレス、睡眠不足、不規則な食生活、過度な飲酒や喫煙といった生活習慣の乱れが、ホルモンバランスの乱れを引き起こし、テストステロンの急激な低下を招く要因となります。

Q. 男性更年期は必ず起こるものですか？

A. テストステロンの分泌量は加齢とともに減少傾向にありますが、男性更年期障害（LOH症候群）の発症には個人差が非常に大きいです。生活習慣やストレスレベル、遺伝的要因などによって、テストステロン値の低下スピードや症状の現れ方は異なります。症状が出ず、高齢になっても活動的な男性も多く存在します。

まとめ：30代からの体調管理が未来を作る。自宅で手軽にできる第一歩

「プレ更年期」や「男性更年期」と聞くと身構えてしまうかもしれませんが、大切なのは、体からの小さなサインを見逃さず、自分の身体の状態を正しく知ることです。特に30代の時期にテストステロン値を把握し、生活習慣を見直すことが、未来の健康と活力を守ることにつながります。

ご自身の現在のテストステロン値を知りたい方は、手軽な郵送検査キット「ウェルミル」でチェックしてみることをおすすめします。自宅で簡単に検査結果が確認できるため、忙しい30代の方でも、ご自身の体の状態を知る第一歩として活用いただけます。