最終更新日: 2025年08月17日

「また暑くなってきたな」と感じる初夏から、うだるような真夏日、そして残暑が厳しい季節まで、日本の夏は年々厳しくなっているように感じます。 そんな中、40代、50代の女性の中には、「なんか汗のかき方が尋常じゃない…」「一人だけ暑いのは気のせい?」と感じる方もいるのではないでしょうか。 その原因、もしかしたら夏の暑さだけでなく、更年期の症状の一つであるホットフラッシュかもしれません。
この記事では、更年期に起こるホットフラッシュがなぜ夏に辛く感じるのか、そのメカニズムと今日からできる対策について、わかりやすく解説していきます。

更年期って聞くとちょっと構えちゃうけど、実は身近な話かも。
目次
ホットフラッシュとは?夏の暑さで悪化する原因
ホットフラッシュは、更年期症状の代表格として知られています。急に顔や首から汗が噴き出し、上半身が熱くなるという症状で、冬でもつらいと感じることがあります。では、なぜホットフラッシュは夏に特に悪化するのでしょうか?
1. エストロゲンの減少が自律神経を乱す
更年期は、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が急激に減少する時期です。エストロゲンは、女性の体調を整える上で非常に重要なホルモンですが、その分泌量が減ると、脳の視床下部にある「体温調節中枢」と「自律神経」の働きが乱れてしまいます。
自律神経は、体温調節をはじめ、呼吸や心拍、血圧など、私たちの意志とは関係なく体の機能をコントロールしています。エストロゲンの減少で自律神経のバランスが崩れると、体温調節がうまくできなくなり、特に暑さを感じやすい状況となります。暑くもないのに突然発汗したり、逆に寒い場所にいても汗が止まらなかったりするのは、この自律神経の乱れが一つの要因なのです。
2. 夏の暑さが引き金に
更年期による体温調節機能の低下に加え、夏の高温多湿な環境が重なることで、ホットフラッシュの症状はさらに辛く感じられます。
- 気温の上昇:夏の気温は、体温調節をより困難にします。暑い外気にさらされることで、ただでさえ不安定な体温調節中枢が過剰に反応し、ホットフラッシュが頻繁に起こりやすくなります。
- 湿度の高さ:湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体から熱が逃げにくくなります。これにより、体内に熱がこもりやすくなり、ホットフラッシュがより強く感じられるようになります。
今すぐできる!夏のホットフラッシュ対策
更年期のホットフラッシュを完全に止めることは難しいかもしれませんが、夏の不快感を少しでも和らげるための対策はたくさんあります。
1. 涼しい環境を整える
- エアコンや扇風機を上手に活用:暑さを我慢せず、積極的にエアコンを使いましょう。ただし、冷えすぎると自律神経がさらに乱れる原因になるため、設定温度は26~28度程度に保つのが理想です。扇風機は、体に近い場所で直接風を当てることで、汗の蒸発を促し、涼しさを感じやすくなります。
- 通気性の良い服装を選ぶ:天然素材のコットンや麻、吸湿性の高い化学繊維など、汗を吸ってすぐに乾く素材を選びましょう。締め付けの少ないゆったりとした服を選ぶことも、血行を良くし、熱がこもるのを防ぐのに役立ちます。
2. 食事と水分補給
- カフェインや香辛料を控える:コーヒー、紅茶、香辛料の効いた料理などは、交感神経を刺激し、ホットフラッシュを誘発しやすいと言われています。夏の暑い時期は特に、量を控えるように意識してみましょう。
- バランスの取れた食事:大豆製品に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと似た働きをすると言われています。豆腐、納豆、豆乳などを日々の食事に取り入れるのもおすすめです。また、自律神経を整える働きを持つビタミンB群やカルシウムも意識して摂取しましょう。
- こまめな水分補給:汗をたくさんかく夏は、脱水症状を防ぐためにも水分補給が非常に重要です。ただし、冷たすぎる飲み物は体を冷やしすぎるため、常温の水や白湯をこまめに飲むように心がけましょう。
3. ストレスを溜めない生活習慣
- 適度な運動:ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い運動は、血行を促進し、自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。無理のない範囲で、毎日少しずつ体を動かす習慣をつけましょう。
- 質の良い睡眠:睡眠不足は、自律神経の乱れを悪化させ、ホットフラッシュを誘発する原因となります。寝る前にぬるめのお風呂に浸かる、リラックスできる音楽を聴くなど、自分なりの安眠方法を見つけましょう。
専門家に相談するのも一つの選択肢
更年期のホットフラッシュは、日常生活に大きな影響を与えることも少なくありません。我慢しすぎてストレスを溜めてしまう前に、婦人科などの専門家に相談することも大切です。ホルモン補充療法(HRT)など、症状を緩和するための治療法もあります。
また、ご自身のホルモンバランスがどのように変化しているかを知ることは、具体的な対策を立てる第一歩となります。専門機関に行くのは少しハードルが高い、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。まずは、ご自宅で手軽にホルモン値をチェックできる郵送検査キットを活用してみるのも良いでしょう。
まとめ
夏の暑さと更年期のホットフラッシュが重なると、不快なだけでなく、日常生活に支障をきたすこともあります。しかし、日々の生活習慣や環境を少し工夫するだけで、症状を和らげ、快適に過ごせるようになります。
無理のない範囲で今回ご紹介した対策を試してみて、自分の体と向き合うきっかけにしてみてください。
ご自身のホルモンバランスを知ることは、更年期の症状と上手に付き合うための大切な一歩となります。ウェルミルの郵送検査キットで、まずは今のあなたの体の状態をチェックしてみませんか。

“なんとなく不調”って放っておきがちだけど、ちゃんと向き合うって大事なんだね。
