抗HLA抗体検査
平成30年4月1日より抗HLA抗体(スクリーニング検査)及び抗HLA抗体(抗体特異性同定検査)の検査が全ての臓器移植後において保険収載となります。
当該検査を保険収載で実施する場合の施設基準が一般社団法人日本移植学会から通知されました。
(http://www.asas.or.jp/jst/news/2018/20180322.php)
当社臨床検査室は施設基準を満たしていることをご報告させていただきます。詳細につきましては、こちらをご参照ください。当社臨床検査室は、「認定組織適合性検査登録施設」となっております。ご不明点がございます方や、追加で資料等が必要な場合は、お気軽にお問合せフォームよりご連絡ください。
検査リスト・価格
品番 | 製品名 | 希望小売価格 (税抜) |
抗HLA抗体(スクリーニング検査) 保険点数1,000点 |
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RCCE032 | 抗HLA抗体スクリーニング検査(LIFECODES® Class I&II) | お問い合わせ下さい |
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RCCE007 | 抗HLA抗体スクリーニング検査(Flow PRA; Class I&II) | お問い合わせ下さい |
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抗HLA抗体(抗体特異性同定検査) 保険点数4,850点 |
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RCCE033 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LIFECODES® Class I 4桁) | お問い合わせ下さい |
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RCCE034 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LIFECODES® Class II 4桁) | お問い合わせ下さい |
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RCCE046 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LIFECODES® Class I and II set) | お問い合わせ下さい |
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RCCE013 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LABScreen® Class I) | お問い合わせ下さい |
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RCCE014 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LABScreen® Class II) | お問い合わせ下さい |
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RCCE045 | 抗HLA抗体シングル同定検査(LABScreen® Class I and II set) | お問い合わせ下さい |
検査要項
検体 | 抗HLA抗体スクリーニング検査:全血2 mLまたは血清1 mL 抗HLA抗体シングル同定検査:全血2 mLまたは血清1 mL |
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送付方法 | リプロセルから専用搬送資材をお送りしますので、検査のご依頼前にお申し付けください |
所要日数 | 抗HLA抗体スクリーニング検査:約3-5日 抗HLA抗体シングル同定検査:約3-5日 |
備考 | 受託可能日:火〜土曜日 予約検査:ご依頼の際は予めご連絡を下さい。 |
抗HLA抗体スクリーニング検査
【特徴】
- 抗HLA抗体スクリーニング検査(Flow PRA)と抗HLA抗体シングル抗原同定検査(Luminex)の両検査をカバーしています。
- スクリーニング検査で陽性および疑陽性の場合、シングル抗原同定検査でクロスチェックを行うことで、より確度の高いデータが得られます。
- 従来のLCT法に比べ10-100倍の高感度な測定法です。
- 高度なフローサイトメトリー技術と経験豊富なスタッフにより高い精度管理を実現しています。
移植前:臓器移植において、レシピエントがドナー特異的抗体(DSA)をもっていると、Antibody mediated rejectionにより免疫療法によるコントロールが困難になるとされています。このため、移植前に、ドナー特異的抗体の代表格である抗HLA抗体の有無を高感度にスクリーニングすることが必要とされています。
移植後:移植後にドナー細胞に感作されて、新規抗HLA抗体が産生され、それが拒絶に繋がる場合もあります。このため、抗HLA抗体の高感度スクリーニングは移植後の拒絶兆候のモニタリングとしても有効にお使いいただけます。
抗HLA抗体シングル同定検査
【特徴】
- スクリーニング検査で陽性および疑陽性の場合、シングル抗原同定検査でドナー特異的抗体の有無を確認できます。
- 従来のLCT法に比べ10-100倍の高感度な測定法です。
- フローサイトクロスマッチの結果と組み合わせることでクロスチェックが可能になります。
移植前および移植後の患者様に抗HLA抗体が検出された場合、その抗HLA抗体の抗原の種類を同定することで、それがドナー特異的であるかどうか判別できます。ドナー特異的抗体であった場合、移植片が拒絶される可能性が高くなるため、同定検査はできるだけ早急に行われることが望まれます。
報告書サンプル
検査結果サンプル 抗HLA抗体シングル抗体同定検査(class I)(LABScreen)
検査結果サンプル 抗HLA抗体シングル抗体同定検査(class II)(LABScreen)
移植検査へのこだわり
リプロセルでは、臓器移植で必要とされる「HLAタイピング」、「抗HLA抗体検査」、「フローサイトクロスマッチ検査」の全てを行っております。同一患者様の全ての検査をまとめて行うことにより整合性のとれた確度の高いデータを提供することが可能になります。
高感度検査へのこだわり
移植治療においてレシピエントに抗HLA抗体/ドナー特異的抗体が存在すると免疫拒絶に繋がる可能性が高いため、微量の抗体を高感度で検出することが重要と考えられています。また、造血幹細胞移植においても、再発を予見するための微小残存病変の高感度モニタリングが求められています。
リプロセルでは、LCT法(細胞障害性試験)やELISA法よりも遥かに高感度な特性を示すフローサイトメトリー法およびルミネックス法を採用し、最も高感度な検査を提供してまいります。
精度管理へのこだわり
リプロセルでは、FCMの精度管理として、特定の蛍光標識MoABを用いた際に、規定蛍光強度が検出されるよう初期設定を行っており、各蛍光ごとに分子量の異なる既知ビーズを用いることで厳格な精度管理を行っております。また、臨床検査技師などの有資格者が検査を実施しており、日本組織適合性学会のQCワークショップに参加するなど外部精度管理にも力を入れております。