iPS細胞とは

iPS細胞とは、京都大学の山中伸弥教授により発明された「万能細胞」です(2012年ノーベル生理学・医学賞)。

ヒトの細胞は分裂を繰り返すごとに老化していきます。通常、一度老化した細胞は、若返ることはありません。年を重ねていくと、子供のころに比べて傷の治りが遅くなることはないでしょうか?そのような現象は、細胞が老化していき、増殖する能力を段々と失っていった結果現れます。


分裂を繰り返して細胞が老化すると、染色体の末端の部位であるテロメアは徐々に短くなっていきます。

ところが、老化してテロメアが短くなった細胞も、iPS細胞にすると再びテロメアが伸び、老化する前の状態に若返ることが報告されています。

iPS細胞は、ヒトの体の細胞の時間を巻き戻し、初期胚レベルに若返らせた細胞です。

※初期胚とは…受精卵は分裂を繰り返して段々とヒトの形に近づいていきます。初期胚とは、その分裂の超初期の段階です。

エクソソームとは

細胞からは様々なサイズの物質が分泌されています。細胞から分泌される50nm-5000nmほどの細胞外小胞のうち、50-150nmのものをエクソソームと呼びます。エクソソームは、核酸やタンパク質などを含んでおり、それらが細胞同士のコミュニケーション役になり互いに情報を伝達します。幹細胞(MSC)エクソソームは特に美容分野でよく使用されています。

iPSエクソソームの純度・濃縮

細胞からはエクソソーム以外にも、不純物や老廃物など、様々な分泌物が出ています。いわゆる「培養上清」や「培養液」は、この様々な分泌物を含んだ未精製の状態を言います。

リプロセルのiPSエクソソームは、複数回精製してエクソソーム以外の成分を除去してします。そのうえでさらに濃縮を行い、その結果、高濃度のエクソソームを実現しています。

iPSエクソソームの特長【論文情報】

老化した線維芽細胞の老化マーカーを減少させる(文献1)

細胞は培養を繰り返すと段々と老化し、増殖しなくなります。細胞実験において、老化した線維芽細胞(皮膚の細胞)は、老化マーカー(β-gal)を用いて検出することができます。ところが、老化した線維芽細胞にiPSエクソソームを添加すると、細胞の老化マーカーが減少することが報告(文献1)されています。

線維芽細胞のコラーゲン産生量を維持する(文献1)

通常、線維芽細胞が老化すると、コラーゲンを産生する能力を失っていきます。細胞実験において、細胞培養を繰り返して老化した線維芽細胞も同じくコラーゲンを産生する能力を失いますが、そこにiPSエクソソームを添加するとコラーゲン産生量を維持することが報告(文献1)されています。

線維芽細胞のUVダメージを低減する(文献1)

通常、線維芽細胞にUVを照射すると、ダメージを受けて細胞数が減少します。細胞実験において、UVを48時間照射すると線維芽細胞の数が減り、産生できるコラーゲンの量なども減少しました。一方で、iPSエクソソームを添加した線維芽細胞は、同様にUVを照射しても細胞数が大きく減ることなく保っていたことが報告(文献1)されています。

血管構造を維持する(文献2)

高血糖などにより血管が糖に長くさらされると血管が老化することが知られています。細胞実験において、血管細胞の培養液中に糖を添加し長時間培養した場合、細胞が減り血管の構造が壊れていきます。しかしながら、この細胞に、iPSエクソソームを添加すると、血管構造を維持することが報告(文献2)されています。

細胞の増殖能を維持(文献3)

細胞は老化していくことで分裂・増殖する能力を失っていきます。これは幹細胞においても同様であり、培養を繰り返すことで細胞が増えなくなっていきます。細胞実験において、既に増えなくなった老化した幹細胞であっても、iPSエクソソームを加えることで、再び増加し始めることが報告(文献3)されています。この論文において、幹細胞(MSC)エクソソームでも同様の実験が行われていますが、iPSエクソソームは幹細胞(MSC)エクソソームを上回る結果を示しました。

ウイルスフリー・遺伝子導入しない次世代型iPS細胞

通常、iPS細胞は、遺伝子導入法や、ウイルス法によって体細胞にリプログラミング因子を導入し、作製されます。これらの場合、体細胞が元々持つ遺伝子が組み変わったり、ウイルスが残存するリスクがあります。
例えば、iPS細胞内にウイルスが残存した場合、培養上清中にもウイルスが混入する可能性があります。
リプロセルのiPS細胞は、RNAを使った次世代型のiPS細胞の樹立方法を使っており、遺伝子の組み換えリスクはなく、ウイルスが残存するリスクもありません。リプロセルのiPSエクソソームは、安全性の高い、再生医療グレードのiPS細胞を使用しています。

日米欧対応・再生医療グレードのiPSエクソソーム製造

リプロセルでは、エクソソームを製造するための全工程で徹底した品質管理を行っています。

特定細胞加工物製造許可を受けた施設で製造しています

細胞を培養する環境には、研究室(実験室)やクリーンルームなど様々なものがあります。
一般的に研究室と呼ばれる部屋は製品を製造するための部屋ではないので、清浄度や手順を細かく要求されることはありません。クリーンルームと呼ばれる部屋は、隔離された部屋であることが多いですが、細胞製造のために国から何らかの許可を受けた施設ではありません。臨床に用いる細胞を製造するには、クリーンルームであるということだけでは不十分なのです。
一方で、リプロセルの製造施設は、GMPに準拠しており、特定細胞加工物製造許可を受けています。再生医療用の細胞を製品として製造するために設けられており、清浄度・管理方法・製造手順すべてが厳しく定められています。一般のクリーンルームと異なり、例えば、空気中の微粒子数や付着菌数のモニタリング、頻回の清掃、定期的な施設・機器の点検、訓練が完了している人員のみの作業、厳密に定められた作業手順の遵守などを行っています。

日米欧3極の厳しい基準をクリアしたドナーの細胞のみを使用

リプロセルのエクソソーム製造には、日米欧すべての国の再生医療に用いることができるiPS細胞を使用しています。
再生医療に用いる細胞を準備するには、まず、細胞のドナーに対する厳密な検査が必要となります。これは、細胞のドナーが元々何らかのウイルス・菌を持っていた場合に、細胞製品に混入するリスクを防ぐためです。
日米欧それぞれで、指定されている感染症は異なり、すべての基準を満たすには多種の検査を複数回実施しなければなりません。
リプロセルでは、この厳しい基準を満たしたiPS細胞だけを用いてエクソソームを製造しています。

総代理店

iPSエクソソームは、株式会社JTBが総代理店となり、iPSエクソソームを使用する医療機関・クリニックへの販売を、一般財団法人日本健康開発財団(本部:東京都、以下「日本健康開発財団」)を通じて行っています。

提携医療機関

医療法人社団DEN みいクリニック代々木


〒151-0051
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-14 バリューHRビル2階

引用文献

1. Oh M, et al.,. Int J Mol Sci. 2018;19(6):1715.

2. Ding Q, et al. Exp Ther Med. 2018;15(6):4791-4797.

3. Liu S, et al. Stem Cells. 2019;37(6):779-790.