sensoryneuron220328

iPS細胞由来感覚神経細胞

 StemRNA Sensory neuron

免疫染色

感覚神経細胞マーカーの発現

末梢神経細胞のマーカーであるPeripherin、感覚神経細胞のマーカであるBrn3aが発現しています。
(解凍播種後14日:スケール=50 µm)

遺伝子発現解析

感覚神経細胞マーカー

末梢神経細胞のマーカーであるPeripherin遺伝子と感覚神経細胞のマーカであるBrn3a遺伝子の発現をqPCRで確認しました。どちらの遺伝子もヒトiPS細胞よりも発現量が増加しており、Brn3aはヒトhuman DRGと同程度の発現量を示しました。
(●):StemRNA Sensory neuron
(■):human DRG
※ヒトiPS細胞の発現量を1とする。

チャネル (TRP, TRK Nav, Piezo)

感覚神経細胞関連のチャネル遺伝子の発現をqPCRで確認しました。TRPM8、TRPV1、TRKB、TRKCは、ヒトDRGと比較して同程度または高い発現量を示しました。TRPA1, Nav 1.8, Piezo 2の発現量は、比較的小さくなりました。
(●):StemRNA Sensory neuron
(■):human DRG
※ヒトiPS細胞の発現量を1とする。

MEA (Multi Electrode Array)アッセイ

Axion Biosystems社のMaestro Edgeを用いて、StemRNA Sensory neuronの各種薬剤および温度変化への反応性を評価しました。Maestro Edgeは、神経細胞の電気生理学的な反応をハイスループットで簡便に測定できる装置です。専用のプレートに細胞を播種し、培養するだけなので、非侵襲的に長期間の測定が容易に実施可能です。参考サイト(製品サイト)

Capsaicinに対する反応

StemRNA Sensory neuronを解凍播種し、27日後に100 nM Capsaicinを添加しました。DMSOまたはCapsaicinの添加前および添加後、それぞれ60秒間測定しました。
添加前に対する添加後の変化量を表しています。n=3 wells。エラーバー=SEM。

Mean Firing Rate (Fold)Number of Burst (Fold)

Mentholに対する反応

StemRNA Sensory neuronを解凍播種し、32日後に1 nM Mentholを添加しました。VehicleまたはMentholの添加前および添加後、それぞれ60秒間測定しました。
添加前に対する添加後の変化量を表しています。n=3 wells。エラーバー=SEM。

Mean Firing Rate (Fold)Number of Burst (Fold)

温度変化に対する反応

StemRNA Sensory neuronを解凍播種し、46日後に温度変化に対する反応を評価しました。37℃から46℃まで温度を変化させ、1℃ごとに30秒間の測定しました。n=3 wells。エラーバー=SEM。

学会発表

日程学会タイトル
2023年6月14日ISSCR 2023 Annual MeetingElectrophysiological Nociceptive and Itch Assessment of Human iPSC-Derived Sensory Neurons Using Multi-Electrode Array (MEA) And Their Potential as an Alternative Model for Dorsal Root Ganglia
2022年10月31日日本動物実験代替法学会
第35回大会
ヒトiPSC由来感覚神経細胞のMulti-Electrode Array (MEA) を用いた電気生理学的薬剤評価とDRG代替モデルとしての可能性
2022年6月20日第49回日本毒性学会学術年会ヒトiPSC由来感覚神経細胞の特徴と薬剤応答性の評価
2022年6月17日ISSCR 2022 Annual MeetingHuman iPSC-derived sensory neurons and their potential as an alternative to primary DRG cells for drug discovery.
2021年11月11日日本動物実験代替法学会
第34回大会

ヒトiPSC由来感覚神経細胞の特徴とDRGの代替モデルとしての可能性