感覚神経細胞 Sensory neurons


 感覚神経細胞


◆特徴

感覚神経は末梢神経に属しており、皮膚や目などが受けた刺激を脳や脊髄といった中枢神経に伝達する役割を担っています。感覚神経細胞には特徴的な受容体ファミリー(TRPファミリー)が発現をしております、各種の刺激を受容していることが報告されています。近年は、痛みや痒みの研究が盛んになってきており、感覚神経細胞のニーズが高まってきている。
本細胞は株式会社ファンケルとの共同研究で開発されました(IRはこちら)。免疫染色にて、末梢神経細胞のマーカー(Peripherin)、感覚神経細胞のマーカー(Brn3a)と特徴的な受容体(TRPV1)の発現が確認できています。さらに、カプサイシンへの反応もMEAにて検出されています。


◆細胞形態・免疫染色

感覚神経

◆MEAアッセイ

MEAアッセイは、非侵襲的に神経細胞の電気生理学的な活動を測定することで各種薬剤等に対する細胞の評価が可能です。iPS細胞由来心筋細胞においては、毒性試験分野で使用されてきましたが、近年は、iPS細胞由来神経細胞においても、毒性試験や薬効評価への応用が進められています。


感覚神経細胞のカプサイシンへの反応

感覚神経細胞の反応性を評価する目的で、MEAを用いたカプサイシンへの反応性試験を実施した。その結果、100 nMのカプサイシンを添加した場合(上図)は、コントロール(DMSO)を添加した場合(下図)と比較して、顕著に反応していることが確認されました。

カプサイシン