技術情報


検査概要

(1)HLAタイピング 【移植前】

移植前のドナー/レシピエント間のHLA適合性について調べます。
血清対応型HLAタイピング(2桁レベル)、遺伝子型HLAタイピング(4桁レベル)の2種類があります。

(2)フローサイトクロスマッチ検査(FCXM) 【移植前】

ドナーリンパ球/レシピエント血清を直接生体反応させて、レシピエント血清中のDSAの有無を確認します。
抗HLA抗体検査とフローサイトクロスマッチ検査を組み合わせることで、高感度で抗HLA抗体の有無を検出できます。これらの検査で陽性が出た場合、抗HLA抗体シングル抗原同定検査により、検出された抗HLA抗体がドナー特異的か否かの同定を行うことができます。

(3)ICFAクロスマッチ検査【移植前】/【移植後】

ICFA法はLuminex を用いた第3世代のクロスマッチ検査法です。従来のLCT 法やFCXM 法の場合、ドナー候補リンパ球を用いるためHLA 抗原以外のリンパ球表面抗原と反応する抗体(非特異抗体)とHLA 抗体を区別することが困難でした。しかし、ICFA 法はモノクローナル抗体を用いて抗原抗体複合体を捕まえるため特異性は高く抗HLA抗体以外の抗体は検出しません。
また、ICFA法では移植前に投与したリツキサンの影響を受けないのでHLAの抗体の有無を正確に測定出来ます。

(4)抗HLA抗体スクリーニング検査(FlowPRA) 【移植前】/【移植後】

臓器移植、造血細胞移植、輸血、妊娠などの非自己タンパクによる抗体産生刺激を受けた場合、レシピエント血清中において移植拒絶因子と目される抗HLA抗体を持つ可能性があります。本検査では、拒絶因子の抗HLA抗体の早期発見を図ります。
移植前に本検査を通して拒絶因子が検出された場合は、脱感作療法を行い抗体を抑えてから移植を行う必要があります。移植後にもその拒絶因子の動きを本検査を通してモニタリングすることで、拒絶回避に向けた治療方法の検討に用いていただくことができます。
また、HLAミスマッチ移植の場合は術後に拒絶因子である抗HLA抗体が産生されることもあり、これらを予防・管理するためにも本検査は用いられます。

(5)抗HLA抗体シングル抗原同定検査(Luminex) 【移植前】/【移植後】

本検査を用いて抗HLA抗体がドナー特異的抗体(DSA)であるかを確認できます。

(6)造血幹細胞移植後モニタリング検査(MDF) 【移植前】/【移植後】

白血病疾患をはじめとする造血器悪性腫瘍疾患における初期疾患分類はもとより異常細胞・異常現象の高感度な検出を可能とする検査です。この結果より術前の治療戦略に選択肢を与えることができます。
また、術後の骨髄動態検査として主眼が置かれていることから、白血病細胞のMRD早期検出や正常細胞の分化過程から外れた異常現象などの検知、そして骨髄不全及び骨髄再構築などの術後の骨髄モニタリング検査として有用です。

(7)CD64定量検査(フローサイトメトリー法) 【感染症】

末梢血好中球上のCD64分子は、炎症性疾患の活動性に左右されない有用な感染症マーカーであることが報告されています。
関節リウマチ等の炎症性疾患患者の治療においては、ステロイド剤、免疫抑制剤および生物学的製剤の使用による易感染性が問題となっています。しかし、感染症の一般的な徴候である発熱および炎症マーカー(CRP、血沈等)の上昇は炎症性疾患でも認められることから、炎症性疾患を背景に持つ患者における感染症合併の鑑別には困難を伴います。
本検査では、末梢血好中球上のCD64分子の発現量を測定することにより、炎症性疾患を背景にもつ患者における感染症合併の鑑別を行います。


(8)主要機器一覧


(9)検査受託実績(2010.09現在)


検査受託実績